NLXL新作
【MONOCHROME COLLECTION】

COMING SOON

 

 milano salone 2018 debut!
ミラノ現地時間でWALPAにて本邦初公開!

 

可能性を無限に引き上げる壁紙エディターNLXLが、モノクロの世界をクールに表現したMONOCHROME COLLECTION】を発表。クリエイターの祭典“ミラノサローネ”の発表をもって、WALPAにこのコレクションが本邦初上陸!空間を次のステップへ引き上げるMONOCHROME COLLECTIONからは建築家やクラフトクリエーターなどトレンドを牽引するデザイナー9人が14の斬新なデザインを発表。無彩色の濃淡だけで表現されたデザインは静かな衝撃をもたらします。拘りの“白”をあなたに。

 

▼PIET BOON

建築家の感性が冴えわたるPIET BOONのconcretewallpaperが人気を博す中、待望の新作は“ornament”。3Dのように浮き出るモールディングのオーナメントがリズミカルに並びます。

 

▼MR AND MRS VINTAGE

NLXLクリエーティブディレクターMr.Vintage = Rick、NLXL社の代表 Mrs.Vintage = Esthe。バッファローホーンをマテリアルモチーフに取り入れて、ハニカムパッチワークに仕立てたデザイン。不思議なリピートパターンで構成されたそのトリックを見破れますか?

 

▼NADA DEBS

レバノン出身、日本育ち、米国のロードアイランドデザインスクールで学び、ベイルートで活躍するデザイナー。「ハンドメイドでハートメイド」という言葉をモットーに、手作りの素晴らしさを心に響くストーリーで紹介しています。

 

▼PIET HEIN EEK

スクラップ材木や工場廃棄物などの素材を利用したSCRAPWOODシリーズで人気のオランダのデザイナー。PIET HEIN EEKの素材へのこだわりや、素材を余すことなく使い切るというポリシーが、捨てられてしまう廃材に新しいいのちを吹き込む。“モザイクスクエアー”は自身の家具作りから更に生みだされる小さな廃材を活用したデザイン。

 

▼STUDIO RODERICK VOS

和の空間にも融合が期待されるデザインは、デザイナーのRODERICK VOSが日本でアジアンカルチャーに触れた所似。ホワイトベースの陰影だけでヘキサゴンの極薄セラミックプレートが立体的に見えてしまう不思議。ブロックやタイルの組み方も斬新。

 

▼YOUNG AND BATTAGLIA

イタリア人系デザイナーであるBrendan Young&Vanessa Battaglia。V&AミュージアムやMOMAなどのショーやコレクションに選ばれたりと、広く活動中。そんな彼らが壁紙に新しい風を吹き込みました。ローマ建築の装飾をポップアート風に仕上げたデザイン。その名も“Pop Fresco”荘厳な装飾がドットで描きおろされ、軽やかなモダンウォールを演出します。

 

▼STUDIO BOOT

1991年、オランダの中心地であるHertogenboschに設立された、斬新さと自信に満ちたオランダデザインにこだわりを持つブランド。先鋭奇抜なものをデザインとして完成させてしまうところがStudio Bootの魅力。ペーパークラフトの繊細かつダイナミックさが壁紙になりました。

 

▼MERCI

NLXL社と『merci』のコラボレーションの“Brooklyn Tins”に満を持して新色のホワイトが登場。リピートしない壁紙。1枚1枚のタイルの表情は全て違います。

 

▼NACHO CARBONELL

21世紀デザイン界のピカソとまで称されるNACHO CARBONELL。破壊されたものに潜在的な魅力を感じる、わずかに見える亀裂の奥に物事の裏表を探し出す。それが  “crackwallpaper”

 

▼PIET BOON

建築家の感性が冴えわたるPIET BOONのconcretewallpaperにニューデザインが加わります。彼の創りだすラグジュアリーな空間は、クールでありながら暖かみもあり一線を画すconcretewallがそこにあります。

 

NLXL【MONOCHROME COLLECTION】は全国のWALPAストアでリアルなモノクロをご堪能ください。

 

「壁紙」の可能性を無限に引き上げる壁紙界の小さな巨人。

CREATOR

” The Sky is the Limit.”

Piet Hein Eek の”SCRAPWOOD WALLPAPER”で世界を席巻し、

パリのセレクトショップ・merciやカリスマデザイナーのStudio Jobとも

コラボするなどその勢いはとどまるところを知らない。

「壁紙」の可能性を無限に引き上げる壁紙界の小さな巨人、NLXL。

2011 ICFF壁紙部門エディターズ賞受賞『SCRAPWOOD WALLPAPER BY PIET HEIN EEK』

2014 ICFF壁紙部門エディターズ賞受賞『ARCHIVES WALLPAPER BY STUDIO JOB』

       

NLXLは存在感があるし異彩を放っていますよね。どうやって確立していったんですか?他とは違うユニークさの秘密は?

自分ではユニークだとか他とは違うとか意識したことはないかな。 ただ自分の直感を信じて好きなことをやっているだけなんだ。 NLXLは2010年に“SCRAPWOOD WALLPAPER”から始まったんだけど、 僕らには商品にぴったりのパッケージをデザインするセンスがあったらしい。 僕らには当たり前のことなんだけど、商品と同じくらい パッケージにも気を使っているメーカーは僕たちだけだったんだ。 後でわかったんだけどね。 もしこれが君がいうユニークさなんだとしたら、50%は偶然で、あとの50%は幸運かな。    

日本での各コレクションの売れ行きの差をどう感じていますか?

  “SCRAPWOOD WALLPAPER”がベストセラーだね。 それは日本だけじゃなくて世界中どこでも同じ。 その中でも“SCRAPWOOD WALLPAPER”は日本が一番大きな市場なんだ(!) すごく誇らしく思っている。 僕は日本や日本の人々に感銘を受けているからね。 僕たちは細部にまでこだわり抜く。日本もそこを大事にしているだろう。 日本での売れ行きには本当に嬉しく思っているんだ。 僕たちがクオリティの高い良い商品を作っているからっていうのはもちろんだけど、 重要なのは現地のパートナーの存在。 そういう意味でWALPAは最良のパートナーだよ。 WALPAが僕たちを日本に広めてくれたんだ。

icff_rick_boss

Koichi Hamamoto(Left) & Rick VIntage(Right) @ICFF2014

       

Studio Jobとコラボレーションしようと思ったきっかけは?

  きっかけはViktor and Rolfのファッションショー。 背景のデザインを見てビビッと来たんだ。 その時見たのが”Withered Flowers”のデザインだったんだ。 壁紙業界は400年間くらい花柄の壁紙を作ってきただろ。 そこへきてStudio Jobだよ。 モノクロのしなびれた花の壁紙!アイディアがとても気に入ったんだ。 彼らにNLXLはディテールのスペシャリストなんだと話したんだけど、 Studio Jobの方がはるかに上を行っていたんだ。 彼らのディテールは僕らの次元よりも1000倍くらい上を行ってた。 素晴らしいことだけど同時にとても苦労したよ 。 ヨブとニンケに迷惑をかけたこともあったな。 彼らは本当細部にまで気がつくんだ。彼らの偉大さには感謝してるよ。      

新しいデザイナーの情報はどこから仕入れているんですか?展示会やイベントに行ってハントしてくるとか?

  最近は市場で何が起こっているか知りやすくなったよ。 インターネットが普及する前は展示会に出向かないと情報が入ってこなかったんだ。 でも今はどこからでも情報は手に入るようになったね。    

コラボレーションをするデザイナーを選ぶ時の一番のポイントは何ですか?

例えばデザインのクオリティ?市場性?大衆性?

  いくらデザインがよくても価値観が合わないと契約はしないかな。 僕はおいしい料理とワインが大好きなんだ。 だからその時間を楽しく共有できるのなら大概は契約しちゃうね。 最近の例でいうとPaula Navone。 彼女とは数年前にパリであったmerciのパーティーで出会ったんだ。 merciのクリエイティブディレクターのDanielが紹介してくれたんだよ。 以前から彼女の作品はとても好きだったけど、 一緒に仕事をするとは思ってなかったんだ。 でも実際話をしてすごく気が合うことがわかったんだ! 今年の4月からPaulaと5回のミーティングをしたんだけど、 いつも最終的にレストランで赤ワインを飲んでいるんだよね。 そういうのが好きなんだ。 素晴らしいデザインを作るには楽しまなくちゃダメだってこと!   交渉する上で一番苦労したことは何ですか?   契約書を1ページにまとめるのが一番苦労するところだね。 NLXLの契約書は基本1ページだけなんだ 大概の契約書は20ページくらいあるし、 みんなそれくらいしないといけないと思ってる。 でも僕はそんなことに時間を費やしたくないんだ。 それに提示する条件はいつも一緒だし、 ロイヤリティもデザイナーごとに変えたりしない。 だから行程がすごくシンプルなんだ。 YesかNoだけさ。    

既に目をつけてるデザイナーはいますか?

  いるよ。今まさに交渉中なんだ。 NLXLがコラボレーションしたいデザイナーのトップ3に入る人なんだ。 順調に進んでいるからもうすぐお披露目できるんじゃないかな。 楽しみにしておいてね!     ミューラル壁紙(*)の隆盛ついてどう思いますか?NLXLも出す予定はありますか?   僕がNLXLを立ち上げた頃、デジタルプリントの壁紙ではミューラルタイプが主流だった。 当時の僕のミューラルに対してのイメージは、NYのスカイラインとか海とか、 ベタなデザインだけのつまらないもの。 だから立ち上げ当初はミューラルを作らないってポリシーを掲げたんだ。 でもミューラルは完全に別の域に達したと思う。 今のミューラルはリピートがなく壁全体をデザインで覆うイメージなんだ。 だからミューラルも作ることに決めたんだよ。 ポリシーを常に見直すことの大切さを実感するいい例だと思う。 たとえそのポリシーを曲げることになっても恐れずに一歩踏み出さないとね。 (*)壁画壁紙。WALPAではPHOTOWALL(PHOTOWALL)Wall&Deco(ウォール&デコ)などが人気。    

新たなデザイナーやパートナー。リックにとって「出会い」とは?

  僕らにとって人との出会いが一番楽しいことなんだ。 同じ分野の人と話すのは本当に楽しいよ。 誰でも彼でもっていうわけじゃなくて、 コラボレーションできる可能性のある人とだけ話すようにしてるんだ。 デザインに感銘を受けた人を狙ってアプローチしていく。 有名になってきて周りからの期待が増えてきているからね。 競争相手も増えてる。 でも僕自身は誰のこともライバルとは思ってないんだ。 みんなが成功することを願ってるよ。    

WALPAに来たお客さんにNLXLのムードをもっと楽しんでもらう為に

Rickさんの好きなアルバムを流したいのですが、お気に入りTOP5は?

  良い質問だね。僕は音楽中毒なんだ! 壁紙屋さんで流すとしたらジャズとブラジリアンミュージックが いい感じに合わさったのがいいかな。僕のTOP5はこんな感じ。 1: Kind of Blue by Miles Davis 2: Route 66 by Nat King Cole 3: The new album by Beck, Morning Phase ‒これはジャズじゃないんだけど不朽の名作だよ!毎日10回は聴いてるんだ。 4: A little Ella Fitzgerald & Louis Armstrong 5: Gilberto Gil (日本でのライブのアルバムもあるから是非それを!)    

ブランドを音楽に例えると?

  ソウルとオールド・スクールかな。 そしたら僕はMarvin Gayeってことで(笑)    

もし無人島に持っていくならどのデザインを選びますか?

  友達と大好きなお酒をプリントした壁紙を刷って持っていくよ。 一人は寂しいからね。    

次はどんなデザインで私たちを楽しませてくれる予定ですか?

  すごくエキサイティングな企画をいくつか考えているよ。 まずPaulaNavoneとコレクションを作る予定なんだ。 merciとも新コレクションを作るし、 NLXL LAB(近日公開予定)という新しい子会社も作ったんだ。 NLXL LABは限定エディションの壁紙だけじゃなくて、 Piet Hein Eekのデザインがプリントされた家具とか 他にも素敵なプロジェクトが進行中だよ。 東京デザイナーズウィーク2014(*)で発表できるといいな。 (*)建築、インテリア、プロダクト、グラフィックなど 優れた生活デザインとアートが世界中から集まるイベント。 2014年のテーマは「Creative Fes 天才万博」。    

NLXLの10年後、20年後のビジョンは?

  僕のNLXLのビジョンは小さくて無駄のない会社にすること。 デザイナーとお客さんと商品に重点をおいた会社。 フィールドも壁紙だけに限定しない。 今現在NLXLは僕の予想より幅が広くなってきているんだ。 悪いことじゃないけど、オーディエンスが増えると それだけクライアントひとりひとりとの距離が遠くなってしまうからね。 10年20年先のビジョンとなるとちょっと難しいな。 車みたいな感じ。僕は車が好きなんだ。毎年買い替えちゃうくらい! でもどのメーカーでもどの色でもどんな価格の車だって 結局は移動する時に使う車輪が4つついた物だってこと。 会社も同じだと思うんだ。根本的な所は何も変わらない。 NLXLを設立する前、レストランではステーキを、 デザインスタジオではロゴを、ナイトクラブでは二日酔いを提供してきたんだ。 お客さんが好きな空間や商品を、笑顔を与えられたらって思いながらね。 「細部にまでこだわりぬく」 これが今まで僕がやってきた会社全てに共通するRed Line。 つまり一番大切にしていることなんだ。僕が生涯続けていきたいと思ってることさ。    

インテリア以外に興味のある分野は?

  音楽、車、アート、デザイン、休暇、僕の子供たちと奥さん。 奥さんを最後に言ったからあとで彼女に怒られるかも(笑)  

nlxl_all

Team NLXL イタリアの展示会「Salone Del Mobile 2014」

A DAY WITH PIET ~ ピートがWALPAにやってきた。

CREATOR

  a-day-with-piet-02     piet来日01 “SCRAPWOOD WALLPAPER BY PIET HEIN EEK”で世界の壁紙関係者をあっと言わせた オランダ人デザイナー、PIET HEIN EEK(ピート・ヘイン・イーク)   同壁紙シリーズの元となった廃材を利用したSCRAPWOOD家具シリーズは 素材の持つ美しさと優れたデザイン、パワフルなメッセージを含み 世界中に熱烈なファンを持っています。   世界を代表するデザイナーであるピート・ヘイン・イーク氏を WALPA のバイヤーであるXavier Beaulande(ザビエ・ボランド)がインタビューしました。    

無理な可能性について考えるのはエネルギーの無駄遣い

  B:じゃあ早速なんだけど、最初は小さな会社から始めて今はかなり大きくなってるよね。 始めた頃と比べて クリエイティブのプロセスで何か変わったと感じることはある?   P:誰もが最初は小さい所から始める。お金も経験も何もないからね。 いきなり大きな会社を作ることはできないだろう? 次に何が起こるかというと、いろんな機会が増えるんだ。 新しい機械の導入だったり、新社員を雇ったりして 会社が少しずつ大きくなっていく。 それから市場からの反応が増えたり、 一緒にプロジェクトをしようという声も増えていったんだ。 でも大概のことは何も変わってないよ。 僕たちは今でもひとつひとつハンドメイドで作っているからね。 そして年々デザイン数が多くなって作品の幅も広がっていく。 建築業界にも進出したりね。 置き換えるのではなく、付け足していくんだよ。ただ付け加えていくだけ。   B:じゃあクリエイティブなプロセスでは何ら変わらないってこと?   P:そうだね。 僕のデザインは全て素材と技術と職人技から成り立っているんだ。 初めは1つの機械しかなくて、 お金もないからいろんな素材を買うこともできなかった。 可能性を制限されていたんだ。でもただそれだけのことさ。 制限されている中で何ができるか。 できないことや無理な可能性について考えるのは エネルギーの無駄遣いだと思わないかい? これが僕の会社のコンセプトなんだ。 そう考えて仕事をしてきたから、全てが少しずつ成長してきてるんだと思うよ。   B:なるほど。コンセプトはそのままで機会が増えたってことだね?   P:うん。例えば、会社を立ち上げたとき当初はデザインの依頼が たったの1社からも来なかったんだ。 でも今ではたくさんの人がコラボレーションしよう!と話を持ってきてくれる。 嬉しいことにそういう話は年々増えているよ。   B:今じゃ引っ張りだこだもんね。次は仕事の進め方についてなんだけど、 プロジェクト進行とかどんな風にしてるの?   P:決まったやり方はないよ。素材と機械任せさ。 ただなんとなく機械を触っていたらデザインが生まれるなんてこともあるよ。 インスピレーションはどこからでも生まれるんだ。魔法みたいにね。 何もしなくても情報はずっと波のように押し寄せてくる。 それらをどんどん蓄積して作品に反映させていくんだ。    

「素材自体がスターティングポイントなんだ」

  B:作品のインスピレーションも素材と機械からきてるの?   P:そうだね。素材と機械から全てのインスピレーションを得ているよ。 素材と機械の組み合わせだね。 よくインスピレーションについて質問されるんだけど、 卒業制作で1999年に発表したScrapwood Tableも 素材からアイディアを見いだして作ったものなんだ。 まず廃材置き場に行って見渡すことから始めるのさ。 一旦他のことは忘れて、デザイナーとしてその素材の持つ可能性だけを見るんだ。 その時そこにある素材で何が作れるか。 デザインありきで素材を選んでいるわけじゃない。 素材自体がスターティング・ポイントなんだ。   B:デザインが先行してるわけじゃないんだね。 おもしろい!ピートの初めての作品ってどんなの?   P:最初の作品はマッチ棒で作った家だよ。どこかへいってしまったんだけどね。 それから椅子の本を作ったんだ。今まで僕が作った椅子を全部載せたんだよ。 2、300作品くらいあったかな。 一番最初に紹介している椅子は僕が13歳の時にマッチ棒で作った椅子なんだ。 僕の親指くらいの大きさのロッキングチェアだよ。 これが僕の一番最初にデザインした作品だね。       phe_first piet_book       B:ずっとデザインをしてきたんだね。   P:デザインするというより、ずっとものづくりをしている感覚だよ。   B:いつも木材を使っているの?   P:木材だけじゃなくて、金属やプラスティックも使うよ。 金属加工もたくさんしているんだ。 さっきも言った通り全ては素材から始まる。 木材は加工する機械も木材自体も安いから扱いやすいんだ。   B:Scrapwoodシリーズのイメージが強かったけど、 それだけじゃないんだね。 たくさん作品を世に送り出して有名になった今と ブランドを立ち上げた頃とでは状況が変わってきたと思うんだけど、 立ち上げ当初はどんな感じだったんだい?   P:そうだね、最初の頃は作品が全てだった。 今ほど有名じゃない頃は純粋に作品を気に入ってくれた人だけしか手に取ってくれなかったんだ。 作品だけで勝負している感じだった。 もちろんブランドの歴史は大事だと思う。 積み重ねたものがないと名前も売れないしね。 でも今ではネームバリューがついちゃってるから…なんて言えばいいのかな…   B:ネームバリューで買うわけじゃなくて、 作品を気に入って買うのが有るべき姿だってことだよね。   P: そうだね。僕たちはラッキーなんだ。 本当に作品を気に入って買ってくれるお客さんがいる。 僕らのクライアントは本当に僕の作品を気に入ってくれているし、 珍しくて面白いプロジェクトを持ちかけてきてくれるんだ。 信頼してくれてるってことだね。 僕の過去の作品を見て同じ商品を作って欲しいと言ってくる人はほとんどいないよ。 そのかわり毎回新しいデザインを求められるんだ。 そこがデザイナーをやってて一番おもしろい!!   B:デザイナー冥利につきるってやつだね!じゃあ次は壁紙について教えてほしいんだけど、 壁紙が生活に与えるインパクトはどんなものだと思う?   P:そうだな…壁紙のいいところ… 実は壁紙がこんな風に売れている理由をずっと考えているんだ。 Scrapwood Wallpaperに関して言えばシンプルな方法で廃材の壁を作ることができることかな。 もしクオリティの高い廃材を集めようと思うとなかなか大変だからね。   B:それは数を集めることが?それとも値段?   P:そうじゃなくて、一番の問題はぴったりの色や 質感の素材を探すのが大変だということ。 何百㎡もの莫大なストックの中から ぴったりな廃材を見つけないといけないからね。 僕たちは継続的に廃材を買っているから 色味なんかがわかっていてすぐにでもスキャンや撮影ができるんだけど。 もし本物の廃材で壁を作ろうと思ったら、 自分で莫大なストックの中から選ばないといけない。 ものすごく時間がかかると思うよ。 そういう風に考えると壁紙はそんなにコストも高くないし 手間もかからないと思うんだ。 本物の木のかわりに壁紙を買うだけなんだから。   本物の木は手に入れるのも難しいし、 もし手に入ったとしてもいざ壁を作ろうと思うとすごく扱いにくいんだ。 でも壁紙なら簡単に施工できるだろう。 そう考えるとScrapwood Wallpaperを作ることは理にかなっているよね。 Scrapwood Wallpaperを使う方がずっと簡単だし。 それに本物の木の壁みたいに見えるし味があるからおもしろい。 だまされてしまうくらいにね。   B:初めてScrapwood Wallpaperを見た時は衝撃だったよ。 海外のブログで紹介されているのを見つけたんだ。 今まで見た壁紙とは全く違っていて驚いたよ。 日本製の壁紙でも木目の壁紙はあったけど クオリティが桁違いだと思ったんだ。 それですぐにBOSSに報告したんだよ。   「最高の壁紙を見つけた!!」ってね。       ボランドさん       P:ありがとう!そう言ってもらえるとすごく嬉しいよ。   B:あの時の衝撃は今でも鮮明に覚えてる。 オランダのデザイナーはオンリーワンなデザインをするアーティストが多い印象なんだ。 オランダ人デザイナーで誰か気になっている人はいる?   P:若い世代のデザイナーたちかな。たくさんいるんだよ。 Wieland Vogel, Tom Frencken, Floris Hovers、他にもたくさん。 若い世代のデザイナーたちはとても優れていると思う。 もちろんあまり知られていなかったり成功への道は狭かったりするけどね。 僕の時代はデザイナーの数自体が少なくて、デザインの需要が高かった。 今はその逆で需要はそこまで高くないのにたくさんのデザイナーがいるんだよね(笑) とても競争が激しいよ。   B:若い世代が出てきてるんだね。 じゃあデザイナーにとって今のオランダの市場の状態は厳しくなってきているってこと?   P:そうだね…。技術の発達で仕事はやりやすくなったけど、 たくさんのデザイナーたちがいるから競争が激しくなってきているんだ。 デザイナーに求められる能力の種類も変わってきている。 ただデザインをしていればいいってわけじゃない。 そこが昔とは違う所かな。   B:というと?   P:ほとんどのデザイナーはデザインするだけでいいと考えているんだ。 デザイナーはもっとビジネス意識を持つべきだと思うんだよ。 今のデザイナーにはそれが足りていない。 今の若い世代が全員そうだとは言わないけど…。 逆に経営陣は財務や技術の面でしか会社をみていないんだ 。 ちゃんと両サイドから見ないとうまく回っていかないんだよ。 デザインをヒットさせるにはデザイン性はもちろんだけどマーケティングや品質、 商品の魅力性や売り方まで考えないといけないんだよ。   B:プレッシャーや責任が多そうだね。   P:そうじゃなくて…いや、そうだね。 でもそれは確実にデザイナーの仕事だと思うんだ。 デザインを世に送り出すまでにはデザインのプロセス以外に たくさんすべきことがある。 それらを誰かに任せるんじゃなくて、 1から10まで自分たちでまかなうことで完璧な商品をお客様に届けたかったんだ。 だから僕が会社を始める時は最初から全て僕たちだけでやったんだよ。   B:なるほど。そうやって最高の商品ができあがるんだね。勉強になるよ。 最後に日本と日本の市場についての意見を聞かせて?   P:日本は僕らにとって初めて海外展開した国なんだ。 Ciboneが初めてのオランダ国外で僕の作品を紹介してくれて販売してくれた店舗なんだ。 だから僕にとって日本は特別な場所なのさ。 僕の作品に対する姿勢と日本人のスピリットはすごく似ていると思うんだ。 ものを大切にする「もったいない」という精神や素材を活かす作品作りとかね。 これは日本の人々が他のどの国よりも持っている感覚だと思う。 そして日本の人は工芸や素材に対して重点を置いている。 すぐ捨てるのではなく素材を大切にして、細かい部分まで使う。 日本ではこの意識が昔からすごく高いと思うんだ。   B:僕も最初に日本に来た時はそう思ったよ。日本の人は 「もったいない」ってよく言うから本当にものを大切にしてるんだなって感じた。 エコの精神だね。   P: そうだね。僕の仕事に対する考え方とよく似ている。 ヨーロッパでは最初受け入れられなかったけどね。 でも今ではみんな理解し始めているんだ。 もっと注意しなくちゃって。       昔から変わらないスタイルで作品を生み出し続けているPiet Hein Eek。 有名なデザイナーである彼だが、その人柄はフランクでとてもフレンドリーだった。 今回対談で彼がどんな思いでものづくりをしているかが知れてますます虜になってしまった。           piet_beaulande     P: ところで素敵な壁紙を貼っているね。これは誰が作ったんだい?   B:Piet Hein Eekっていうデザイナーの壁紙なんだけど…って君のデザインだろ!(笑)   P:ははは!綺麗に貼ってくれてありがとう!     piet来日05

The Legend Behind The “Scrapwood Wallpaper”

CREATOR

僕たちはオランダに小さなビーチハウスを持っているんだけど、 妻のEstherが壁は廃材にして、ビーチの雰囲気のあるインテリアに したがっていてね。一束の廃材をオーダーしてみた。 庭に運び込まれた廃材たちはそんなに大きな山ではなかったけど、 ビーチハウスには電気が通っていないし、トラックもない。 それになにより僕は器用じゃないから僕が行動を起こすまで 時間がかかることをEstherにはわかっていたんだと思う。   Estherのアイディアでもあるんだけど、 僕にはグラフィックデザインの経験があったから、 印刷して壁紙にするのはそんなに手間がかからないと思ったんだ。 不器用な僕が廃材で壁を作るとなると出来上がるまでに 数年かかると思ったんだろう。で、スキャンしてみたんだ。     衝撃を受けたよ。   ディテールが最高だったんだ! 思わずパソコンの画面を触って確かめたくらいさ!   それで他の廃材も試してみたけど、 結果はどれも同じで最高の仕上がりだった。   デジタルプリント会社を訪ねてロールの製作をしたんだ。 僕たちの家のリビングにも貼ったんだけど、 その効果には目を見はるものがあったよ。   そして突然ひらめいた。   これはビーチハウスの壁紙だけにしておくのはもったいない! もっと大きな可能性を秘めていると直感したんだ。 僕はPiet Hein Eekの大ファンだったから、 廃材でデザインするなら彼しかいないと思った。   今でこそ廃材を使ったデザインは人気だけど、 その当時はまだまだ知られていなかったんだ。 僕一人じゃ廃材を完璧なデザインの壁紙に仕上げることはできない。 でもPietは1990年から廃材を扱うスペシャリストだから 彼の力が必要だったんだ。すぐに行動を起こしたよ。   彼との接点なんてなかったから、彼のHPのメールアイコンをクリックしたんだ。 数日もたたないうちに彼からの返信があって実際に会うことになった。 ロールを見せたらすごくクールだと言ってくれてね。 5分程で契約が成立したよ。

SCRAPWOOD WALLPAPER 1

SCRAPWOOD WALLPAPER 1 BY PIET HEIN EEK

彼をパートナーに迎えることはすごく広告効果があって、 予想よりはるかに大きな効果が得られて、 1年後には世界40カ国で販売するまでに成長したんだ。   Pietと仕事するのは本当に楽しい。 僕たちは同じメンタリティーで、とにかくやろう!がモットー。 僕は彼にもっとはっきり何がしたいか教えてほしいんだよ。 何を考えているかまるでわからないからね(笑) 彼のデザイン画を見てもさっぱりなんだ。 でもたまになんとなくわかる時もあるよ。   僕たちは気が合うし、仲良しだからね。    

SCRAPWOOD WALLPAPER 2

SCRAPWOOD WALLPAPER 2 BY PIET HEIN EEK